2007年9月16日日曜日

バウムクーヘンに注意しろ


先日ドイツからロンドン経由でニューヨークに戻ったときの話。テロの標的になりやすいロンドンのヒースロー空港、それもニューヨーク行き、さらに9月11日の直前の米系航空便と条件が揃ったため、空港警備の厳しいこと。
私はといえば、やましいところもまったくないので「手荷物を検査します」と言われても余裕しゃくしゃくだった。ところがドイツで買ったおみやげのバウムクーヘンのせいで厄介な目に。
警備員男「この袋はなんですか」
私「おみやげですけど」
警備員男「開けてもいいですか」
私「どうぞ」
警備員男、丁寧に手袋でがさごそと中身を確認。転がり出てくるバウムクーヘン。なぜか凍りつく警備員男。
警備員男「(大声)なんだこれは!
私「(どぎまぎ)食べ物です」
警備員男「どんな食べ物だ!」
私「(涙目)これはバウムクーヘンといってケーキの一種で、ドイツの有名なお菓子で」
どうやらバウムクーヘンの渦巻きが電線を束ねたコイルかなにかだと思われたらしい。騒ぎを聞きつけて警備員女登場。この人、たまたまドイツのハンブルク出身だった。救われた。
警備員女「あらー、私これ知ってるわよ。子供のときよく食べた」
助かった。そう思った。ところが。
警備員男「しかしこの物体にはボタンがついている!
バウムクーヘンにボタン? そんなのついていたっけ? と思って自分でよくよく見てみたら丸薬タイプの乾燥剤が……(写真右上)。ピンク色をしているし、言われてみれば確かに発射ボタンに見えないこともない。

結局その後、これは乾燥剤で私は怪しくない一般人ですということをがんばって説明して無罪放免となった。


今日の教訓。バウムクーヘンには世界規模の知名度はない。