2008年5月9日金曜日

アップルストアにレジがあった

アップルストアにレジがないの続き。

たくさんの人にコメントをいただいたが、代表的だったのはgriffin-stewieさんの

そのお店で現金で買う事ってできるんでしょうか?

というもの。言われてみれば気になる、ということで現金を持って買い物に行ってみた。

店舗外観。屋上の広告がiPodである以外は、アップルストアだとはわからない。

店の前に行くと表札(?)が出ている。

ちょうどiPhoneのアクセサリがほしかったので3階建ての2階に行った。2階はiPhoneとiPodがずらりと並べられたフロアでiPhoneのアクセサリもある。ちなみに1階はマッキントッシュのショールームになっていて、先日ハードディスクを買ったのは3階だ。

レジがないと店が広々と感じるぞ、と今さらながらに感動しつつ買い物。iPhoneのヘッドセットを買おうと店員を呼んでみる。700平米くらいのフロアに店員が20人はいるのでつかまえるのに手間はいらない。

 私 「すみません、これください」
 店員「少々お待ちください」(POSターミナルを出そうとする)
 私 「現金で払いたいんですが」
 店員「すみません、それは」

いけないことを聞いたかな、と緊張する私。

 店員「1階の北端にレジがあるのでそちらに行ってもらえますか」

なんと。1階にレジがあるとあっさり言われてしまった。

1階はiMacやMacBook Airで遊んでいる客でごった返している。その人だかりをかき分けて言われた通り一番奥に進むと、申し訳程度の大きさのレジカウンターがあった。レジは3台あるが、店員は2人だ。当然のようにだれも並んでいないのであっさり会計。

 店員「メールアドレスはお持ちですか」
 私 「いえ」
 店員「ではこちらを」

と、レーザプリンタで印刷した領収書がちゃんとでてきた。正直なところほっとしたが、ちょっとがっかりした気持ちもある。

◇ ◇ ◇

お寄せいただいたコメントに答えてみたいと思います。

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2008年05月07日 roodevil apple 混んでいる時には各店員の前に行列ができるんですね!店員のシフトの時には行列も引き継ぐのかなあ
2008年05月05日 nakex1 ビジネス 決済のできる店員数を通常のレジの台数よりかなり多くしないと店員を囲む人だかりが無秩序にできるだけで時間短縮にはならない。商品説明と決済が同じ人だと混んでるときは時間が読めずむしろストレスがたまりそう。

私が行ったときは3フロアでざっと60人は店員がいました。全員がPOSターミナルを持っているかどうかはわかりませんが、店員はだいぶ余っていました。店員は店内に分散しているというよりも、入り口に集中しています。大人数でお出迎え、という趣旨でしょうが、逆に手の空いている店員をつかまえたければ各フロアの入り口に戻れば確実というようになっています。広々とした店内なので手を振れば誰かやってくることでしょうけど。

ちなみにプレスリリースによると、店員は合計で175人を超えるそうです。

2008年05月04日 saxon saxon apple よさげだけど現金払い大好きな日本人には不向き。
2008年05月04日 stonife stonife Apple うぉ~、これはいい。だけど、なぜか現金払いが主流の日本では採用不可能だろうなぁ…

何万円もの現金を財布に入れて持ち歩けるのは日本の治安がすばらしいからだと思います。日本のアップルストア、おサイフケータイではだめですかね?

アップルストアにレジがない - 自動ニュース作成G

[#13] (ewnned) 小物数点とか、梱包が必要な時はどうするんだろう。そもそも梱包しないのだろうか。目新しいけど、まだ疑問の方を多く感じる。
[#14] (tqzhyi) >13 梱包用の袋も売ってると見たね

基本的には買った商品にシールを貼っておしまい、のエコ仕様ですが、一応言えば袋に入れてくれるようです。

[#2] (vawaaf) アクティブな従業員が全員会計できるならレジが定数の従来の形より多く捌けるんじゃないだろうか。店員ごとの成果も出しやすいしチップも貰えやすいんじゃなかろうか。
[#3] (kfpsur) 電気屋でチップやるなんて聞いたことがないが・・・?

実は、チップを出したくなりましたw

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2008年05月04日 satsumaimoko apple おもてなしりてらしー高い

そう、結局そういうことだと思います。

ちなみに、私は今回、現金で買い物をするちょっと変な客だったわけですが、嫌な顔を一つもされることなく対応してくれたあたりに社員教育のレベルを感じました。ちょっとは気まずい思いをする覚悟で買いものをしてみたものの、普通に「おもてなし」してくれたのはさすがです。

2008年5月8日木曜日

そろそろShibuya.pmについて一言いっておくか

技術コミュニティってのが嫌いでした。最近はまともな人が多いのかもしれないけれど、10年前などはそれはもうひどいもの。メーリングリストが主なコミュニケーションの手段だった時代で、そこにあるのはくだらない喧嘩と、知識をひけらかす上級者、内輪受けのシグネチャ。私はメーリングリストは読まずに自分のディスクにためておいて、必要なときだけgrepで検索する日々でした。Perlもラクダ本で独習して人並み以上(たぶん)にはできるようになり、もう学ぶことはないものと思っていました。Perlをはじめとする技術文書や本を翻訳するアルバイトをしていたのもこのころです。

時は流れて5年前、Shibuya.pmことShibuya Perl Mongersができました。それもテクニカルトークをするとのこと。技術コミュニティのオフラインミーティング。メーリングリストと同じ雰囲気ならあまり行きたくないなあ、と思い実際に最初の集まりには行かずにおきました。そういう私がなぜ第2回の集まりに行くことにしたかといえば開催地の近所で飲み会だったかの用事が偶然あったからで、ただの気まぐれです。

ところがテクニカルトークに出席してみて驚きました。そこでは本に出ていない技術(Inline系のモジュールでした)、それも今すぐにでも使える技術が紹介されていました。本には枯れた技術しか出ていないのが普通ですし、日々進化を遂げるこの世界、既存のウェブサイトにすら出ていないことがたくさんあっても当然のことなので、驚く方がおかしいと言われればその通りですが、とりあえずびっくりしたのを今でも覚えています。さらにPerlを使ってネットサービスを行っている会社の紹介もあり、「企業系の開発はJavaかC++」だと思っていた私には新鮮な刺激でした。ちなみに私、このころはPerlよりはC言語が得意でした。

質疑応答にも感銘を受けました。「それ、○○でもできるんじゃないですか」(おお、TMTOWTDIだ)、「それは計算量が多くなると思うんですが大丈夫ですか」(ギークのくせに態度が横柄じゃないぞ)、「そこの13行めの正規表現ですけど」(あんな小さいの見えるのか)。

◇ ◇ ◇

さらに時はたち、私はNYに住むようになりました。NYにもPerlの集まりがあるため、主催者に連絡をして出席してみました。飲み会だけのNY.pm、真面目なPerl Seminar NY。参加する前は敷居が高く感じたものの、Perlの集まりはShibuya.pmで経験済みだったので気持ちは楽でした。

右も左もわからないニューヨークという土地に私の所属するグループができ、さらにその場に何年も前からいたかのように周囲が接してくれたことで、Perlの会合が新生活の心の支えになったのは言うまでもありません。日本のShibuya.pmから来ました、と言ったら「日本にもPerl Mongersがあるのか」という反応がよくありましたが。

NYでPerlの集まりに参加して面白かったのは、やっぱりここでもTMTOWTDIだったことです。「Maybe you can do it in that way?」みたいな。

日本にいたときはShibuya.pmでもYAPC::Asiaでも発表をすることはありませんでしたが、米国に引っ越して以来YAPC::NAをはじめ米国のあちこちで発表をすることとなりました。初参加のYAPC::NAなどで臆せずに数百人を相手にでき、どの発表も好評を博したのはShibuya.pmで学んだことの積み重ねがあったからです。

◇ ◇ ◇

Perlはコミュニティがすばらしい、ということがよく言われます。そうはいってもコミュニティに参加したことのない、参加する機会のない人にそういう言葉を繰り返しても説得力がないだけ。「コミュニティ? うさんくせえ」と思っていた私にPerlコミュニティがいかにすばらしいかを教えてくれたShibuya.pmは最高の存在です。Shibuya.pmなしにはいまの私はありえない、といっても過言ではありません。

そして、特筆すべきはShibuya.pmがまだ活動を続け、さらに拡大していること。主催イベントのYAPC::Asiaにいたっては参加者が500人を超え、アメリカのYAPCから比べれば冗談としか思えない数字です。

今年のYAPC::Asiaには行きたかったのですが、やむを得ない事情で参加できません。会場の雰囲気を感じにIRCくらいは見に行きますのでそのときはよろしくお願いいたします。

末筆ながら、Shibuya.pmの運営者のみなさま、テクニカルトークの発表者の方々にお礼を申し上げます。

2008年5月3日土曜日

アップルストアにレジがない

そういうわけでハードディスクを買いに出かけた。別にどこの店に行ってもいいのだが、12月にオープンしたばかりのアップルストア、West 14th Street店に行ってみた。

とても空いている時間帯で店員が暇を持て余している。買う商品はすでに決まっていたが、ディスクを探しているというと店員が二人がかりで相手をしてくれた。

店員男「どれでも大差ないから安いのにしておいたらいいですよ」
店員女「ネットでの評判が良かったから、私はG-DRIVE買いました。おすすめです」

二人で意見が違うでないの、と思ったけれどけど、どちらも正直な意見で結構なことだ。G-DRIVEを買うつもりで来たのだが一応「そうですよね」とか相づちを打っておく。

「では、こちらをくださいな」

というと、店員女がスキャナ(POSターミナル)を取り出す。

驚いたのはここからである。

  • 店員女、バーコードをスキャン。「税金含めまして○○ドルになります」
  • 私、クレジットカードを渡す。店員女、カードをスキャンする。
  • 店員女「メールアドレスはこちらでいいですね」(前回ほかの店舗で買い物したときの記録が残っている)
  • 「では、領収書はメールで送ります。気に入らなかったら2週間以内に箱ごと持ってきてください。ありがとうございました」

ディスクを受け取っておしまい。新幹線の車内販売でスルメを買うかのような感じだ。よく見ると店にレジがない。もう一度書く。お店にレジがないのである。買い物をするためには係員に声をかけてその人から買うという形である。

ニューヨークのアップルストアはせっかく買い物をする気になってもレジの行列が長い。SoHo店はまだましだがFifth Avenue店は人が多くてレジの行列にもたどり着けない。そう考えると、あちこちにレジがわりの店員がいるこのシステムは画期的である。

ちなみに、Sean’s Blog Downunderを見ると、最近出てきた業態の店舗らしい。

2008年5月1日木曜日

ハードディスクを買った

Mac miniを買ってから4か月。順調にメインのマシンになり、古いLinuxの電源を入れるのが億劫になってきた。購入してから一週間でバックアップ専用機になり、最近はバックアップを取るのを忘れるくらいだ。

ふと思い立ち、ディスクを買ってLinuxの入ったPCを捨てることにした。考えずに行動するところは私の長所でもあり短所でもあるのだが、その足でお店に行ってG-TECHNOLOGYG-DRIVEを買った。

選んだ一番の理由は静かさである。ファンがない設計になっているのでMac miniに負けず劣らず静かだ。書き込みのときはそれなりに音がするが他の製品よりはずっといい。見た目はごつごつしていてあまりスタイリッシュではないが、これは置き方でなんとかできればと思っている。

宣伝文句どおり、ケーブルをMac miniにつないで電源を入れるとそのまま認識され、Time Machineを起動したらそのまま毎時間のバックアップがスケジュールされた。簡単すぎてびっくり。

Mac miniにある100GBのデータを丸ごとコピーしたら4時間かかった。バックアップ専用のディスクにするため速さはさほど重要ではないが、FireWire 400はやはりちょっと遅いかな、と思った。